「子供にエンジニアとしての道を考えさせたい」「将来テクノロジー分野で活躍できるスキルを身につけてほしい」そんな親御さんに向けて、子供をエンジニアに育てるために心がけるべきポイントをまとめてみました。
筆者は小学生から自主的にプログラミングに興味を持ち、気づいたらエンジニア職に就いていました。両親からの教育や接し方を振り返りながら書いていきます。
遊びの中から興味を引き出し、自然と学べる環境を作ることが大切です。具体的なステップごとに見ていきましょう!
1. 好奇心を育てる環境づくり
エンジニアは、物事に対する「なぜ?」を追求するのが得意です。まずは、子供の好奇心を大切に育てる環境を整えましょう。
- 質問を歓迎する:「どうして?」「どうやって?」など、子供が投げかける疑問に対して積極的に応える姿勢を示しましょう。一緒に答えを探したり、考えたりすることで、問題解決への意欲が育まれます。
- 筆者も気になったことはすべて親に聞いていました。今思えば親にとってかなり疲れる子供だったと思います。しかし、根気強く相手にしてもらえたおかげで今では気になった事はすぐに調べる習慣がつき、それがエンジニア、そして一人の社会人としての素質を育んだと感じます。
- 観察力を磨く:身の回りのものがどう動くのか、仕組みはどうなっているのかを観察する習慣をつけると良いでしょう。例えば、時計やおもちゃの中を一緒に見てみたり、分解してみたりすると、物の成り立ちに興味を持ちやすくなります。
- 筆者もいらない物や壊れた時計などを貰って分解していました。後片付けなど少々面倒かもしれませんが、「○○はどうやって動いているのか」という好奇心を尊重することは重要です。
2. 科学やテクノロジーへの興味を引き出す
科学やテクノロジーに興味を持つことは、エンジニアの基礎を学ぶきっかけになります。楽しく体験できる方法で触れてもらいましょう。
- 科学館やテクノロジーイベントに行く:科学館やテクノロジー系のイベントには、子供が体験できる展示やワークショップが多くあります。新しい発見や驚きが多く、子供の知的好奇心を刺激する良い機会です。
- 旅行先の遺跡や観光地巡りというのはある程度知識がある大人が楽しめる遊びです。知識のない子供にとっては、残念ながらつまらないものです。一方、博物館や科学館は楽しいものであり、無理のない範囲で連れて行ってあげるとよいでしょう。
- 科学キットやプログラミングおもちゃを使う:たとえば、電子ブロックやロボットキット、プログラミングが学べるおもちゃなどもおすすめです。LEGOの「マインドストーム」や「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」などは、楽しく遊びながらエンジニアリングを体験できます。もちろん普通のLEGOセットも効果的です!
- 今になって振り返ってみると、LEGOはプログラミングと似ていると感じます。一つ一つのピースを組み立てて目的のモノを作るという点は、プログラミングと共通しています。カタログ通りではなく、オリジナルのキャラや建物を作るのも素晴らしい経験になります。
エンジニアが書かくプログラミングの場合、そのピースすら自分で作りこむことができる程に自由度が高いです。LEGOを楽しんめる子供はエンジニアの素質があるかもしれません。
- 今になって振り返ってみると、LEGOはプログラミングと似ていると感じます。一つ一つのピースを組み立てて目的のモノを作るという点は、プログラミングと共通しています。カタログ通りではなく、オリジナルのキャラや建物を作るのも素晴らしい経験になります。
3. 実践の機会を与える
エンジニアリングにはプログラミングが欠かせません。年齢に合った方法で少しずつプログラミングに触れられると良いですね。
- 年齢に応じたツールを使う:小さな子供にはScratch(スクラッチ)などのビジュアルプログラミングが良いスタートです。キャラクターを動かしたり、アニメーションを作ったりすることで、プログラムの流れが自然と理解できます。少し上の年齢ならPythonなどもトライできます。
- 筆者が最初にプログラミングを始める前はドラッグ&ドロップでゲームを作れるソフトを使っていました。子供が文字だけのコードを書くのは敷居が高いですからね…。年齢とその子に合ったアプローチを選んであげてください。
- 論理的思考を育てる:プログラミングには論理的思考が重要です。パズルや論理パズル、チェスなどを通じて、問題解決のステップを考える力を育てましょう。
- 筆者は家族と将棋をしたり、学校のチェスクラブに入ったりしていました。結果として「AをしたらBが起こる、Bの次は相手がCをする。だから今の最善手はXだ」というように、先のことを考えて行動する能力が身についたと感じます。プログラミングもこういった理論の連続ですので、子供の間に慣れておくとよいでしょう。また、理論的思考はエンジニアにならなくても有用なスキルです。ぜひ身に着けてもらうとよいでしょう。
まとめ
子供をエンジニアに育てるためには、好奇心を大切にし、楽しく学びの機会を提供することが重要です。筆者も幼い頃から親にたくさん質問し、壊れたものを分解したり、科学館や博物館を訪れたりする中で、自然とエンジニアリングの世界に興味を持つようになりました。
子供をエンジニアに育てるために心がけるべきポイント
- 好奇心を育てる環境づくり
「なぜ?」という疑問に一緒に向き合い、子供が探求することを楽しめるようにサポートしましょう。 - 科学やテクノロジーへの興味を引き出す
科学館や博物館、プログラミングおもちゃなどを通じて、実際に触れ、体験できる場を作ると良いでしょう。 - 実践の機会を与える
年齢に合わせたプログラミングや論理的思考を養う遊びを取り入れ、楽しみながらスキルを身につけていける環境を整えてあげましょう。
小さな経験や体験の積み重ねが、将来エンジニアとして活躍する素地を作ります。親としては、焦らず、子供が興味を持つ分野を応援し、自由に挑戦できる環境を整えてあげることが一番大切です。